風景、歌舞伎役者や関取、または遊女の似顔絵などが描かれた。戯画的な要素をもった現代の漫画にあたるものも多い。中国画や大和絵の題材になる伝統的な主題を浮世絵風に転化することもあった。
また、色事を主題にした春画も、ほとんどの著名な絵師が描いている。春画はセットで販売されることが多かった。販売価格が高かったため、製作費を多くかけることができ、技術的にも高度なものが作られた。現実の性風俗を茶化した要素(風刺)があり、必ずしも扇情的ではないなど、単純にポルノとして把握することはできないと指摘される。
浮世絵の種類
美人画
若い女性を描いたもの。当時人気のあった看板娘や、遊女などが描かれた。
役者絵
歌舞伎役者などの人気役者を描いたもの。ブロマイド的なものや、広告チラシの役割を持つものもある。
戯画
面白おかしく描いた絵。鳥羽絵を含む。こっけいな場面や、擬人化したものが登場する。風刺画的な要素もあるが、あくまでも娯楽性が強い。
鳥羽絵
手足の長い人物を描く戯画。鳥羽僧正から名前が来ている。初期の漫画をこのように呼ぶこともある。
漫画
絵手本。万の物を描いた画。現代の漫画とは違う。代表例が北斎漫画。
春画
性行為の場面や、性的なものを描くもの。性玩具のカタログや、性器の擬人化などがある。田舎では錦絵といえばこれを指すほどの主流。嫁入り道具にもなる。
名所絵
風景画。当時、自由に旅行できなかった民衆が、憧れの名所を知るためのもの。旅行のリーフレット的な役割も持つ。
武者絵
伝説や伝奇、歴史に登場する武者が描かれる。伝奇ブームの後特に流行った。幕府の規制によって信長以降の武者は描けない。
歴史画
歴史の名場面を描く。維新後天皇家の正当性を高めるために歴代の天皇を描いたものなどがある。
玩具絵
双六やメンコに貼り付けたり、人気の浮世絵のミニチュア版、紙の着せ替え人形、尽くし絵と呼ばれる、たくさん妖怪や、武者などを集めたものなどもある。子供の遊び道具として様々な趣向をこれされた。
見立絵
古典作品のパロディ。
相撲絵
相撲を描いた絵。当時いた見世物力士のブロマイドなどもある。
張交絵
一枚の紙に色んな絵をいれたもの。
死絵
有名人が他界した際に出される絵。有名絵師のものもある。
子供絵
子供の遊ぶ様子を描いた絵。
長崎絵
長崎で見られる異国の文化を描いた絵。
横浜絵
横浜を舞台にした異国情緒あふれる絵。
鯰絵
安政の大地震後に登場した絵。鯰が地震を起こすという俗信から来ている。
疱瘡絵
天然痘を防ぐための護符。
団扇絵
うちわに張られる絵。

